デュークエリントン楽団 with ブライアンマックナイト
今週は、ジャズクラブ三昧だったのだ。先週は、コットンクラブで「デュークエリントン楽団 with ブライアン・マックナイト」、そして、昨日はブルーノートで「菊地成孔とダブセクステット」のライブ。
なぜか年末になると、ビッグバンドの演奏が聴きたくなるのだが。年末になると、第9が聴きたくなる心理と似ているのだろうか。円高なのになんでこんなにチケット高いの?といいたくなる程だったが、その価値はあった。「A列車で行こう」で始まったそのステージ、1940年代、第二次世界大戦前後に、多くのヒットを生み出したといわれているデュークエリントン楽だが、当時、こういう音楽を聴いて戦地に向ったアメリカ兵と、軍歌を聴いて戦地に向った日本兵のメンタリティは、戦争の勝ち負けは別として、ずいぶん違ったものになったんだろうなと、と想像してしまう。
ブライアン・マックナイトの歌う「サテンドール」はなかなか聴けない貴重なものだ。ピアノの弾き語りでオリジナル曲も披露してくれた。いつも思うのだが、TAKE6のメンバーに凄くピアノの上手なメンバーがいて、彼らの公演の時も驚いたのだが、ブライアン・マックナイトもピアノの名手で、素敵な和音を紡ぎ出し、すっかりやられてしまいました。
余談だが、ナットキングコールもピアノの名手です。ほんとに彼らがもたらしてくれた音楽には、神様、ありがとう、と言いたい。
さて、昨夜のダブセクステッドは、熱かった。1時間30分があっという間で、辛口の、どちらかというと、少し聴く人を選びけっして万人受けするタイプの音楽ではないのだが、もっともっと聴きたい、と思わせる強い何かが醸し出されていた。このバンドのピアニスト、坪口氏の最後の曲の演奏が、ストラヴィンスキーの音楽を彷彿とさせる凄いもので、こちらもすっかりやられてした。終演後には、菊地先生のサインも頂いて、いろんな音のシャワーを浴びた1日だったのだ。
村上春樹さんの著書に「スウィングしなけりゃ意味がない」というとても素敵な言葉で語られる音楽エッセイがあるが、なぜ、この本のタイトルにこの曲のタイトルを選んだか、ほんの少しわかったような気がした。
それでは今日はこの辺で、、、。