土星探査機カッシーニのグランドフィナーレ
出典:Wikipedia
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土星に接近するカッシーニの想像図
きのうは暑かったですね。
一日の終わりに、冷たいシュワシュワを
飲みながら、
土星探査機カッシーニの番組を見ました。
ビデオ録画していたコズミック・フロントです。
再放送の再放送で、見るのは3回目ですが、
ラストシーンは、何度見ても胸が熱くなります。
カッシーニは1997年10月に打ち上げられ、
2017年9月にその任務を終えるまでに
45万枚の写真データを地球に送りました。
スイングバイという方法で、
金星 → 金星 → 地球 → 木星の順に接近し、
その重力を利用して加速し、6年かけて、
土星の軌道に到達したのです。
木星に接近した時には、これまでにないほど鮮明な
大赤斑の撮影に成功し、独立した嵐が小さな斑点
となって現れることも発見しました。
さらに、
土星の衛星「タイタン」と「エンケラドゥス」の
鮮明な写真の撮影にも成功しました。
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タイタン
カッシーニには、ホイヘンス・プロープと呼ばれる、
パラシュートのような、衛星探査の子機が
搭載されていて、
それをタイタンに着陸させることにも成功し、
タイタンには液体が流れたことがある流路と
大気からの降雨があることもわかったのです。
2014年には、もう一つの衛星エンケラドゥスに
液体の水の大規模な地下の海が存在することが
発見され、微生物が生息する可能性をも
明らかにしました。
エンケラドゥスからは、
黙々と立ち上る氷のプルーム(柱、雲)のようなものが
噴出していることも観測されました。
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エンケラドゥス
こうして、カッシーニは、7つの衛星を発見し、
その衛星に132回も接近し、
多くの科学データを収集しました。
26カ国から260人の科学者が研究に参加し、
発表された科学論文は3000件以上です。
探査のプロジェクトが2回も延長されるほど
貢献した、カッシーニ最後のミッションは、
土星と土星の輪の間に突入し、
22回周回して観測データを地球に送る、
というものでした。
こうして最後は、カッシーニ本体が土星の
大気圏に突入し、その任務を終えたのです。
2019年9月15日、午前11時(米国時間)
カッシーニからの信号が途絶えるシーン。
NASAの職員が感謝と共に抱き合うシーン。
何度見ても感動します。
それでは今日は、この辺で。
いつもお読みいただいて、
どうもありがとうございます。