読書の秋-リアルな声に心が温まり今ここに生きる感謝が生まれました
はやの志保 著「手のひらの記憶」
お上に反する動画や投稿が消される、ということが
ある、というのは知っていました。
私が自分のタイムラインでシェアしたFaceBookの
マスクに関するとある記事が消されていることに
気がつきました。
中曽根元総理の葬儀に、政財界の要人、皇室の皆さまが
出席されていて、密に座りながらも、誰一人として
マスクをしていない、という写真入りの投稿でした。
「マスクはやはりしなくても良い。」しなくても良いことを、
政財界、皇室の方は、知っている、ということが、
これでさらにはっきりしました。(^^
さて、前置きはこのくらいにして、ここのところ2冊の本を
読みました。
共通しているのは、どちらも戦争を生き抜いた昭和の女性が
書いた文章、というところです。
1冊目の「手のひらの記憶」は、著者である
はやの志保さんが、お母さまが体験した戦争体験の手記を
元に書籍化する、という形をとっています。
なかなか語れなかった「あの日」のことが、淡々と、
だからこそのリアリティーを持って、読む人の心を
揺さぶります。
志保さんのお母さまとママちゃんは同年代、志保さんと
私も同年代です。
読み進むうち、お母さまの気持ちを察することが
できなかった「あのとき」の気持ちや、今の気持ち。
共通するところがあって、一気に読んでしまいました。
終戦後、お母さまが、満州から苦労して引き上げてくる
様子は、私の母も引き上げ組なので、
ママちゃんにも、同じような苦労があったのだろうな、
と感じます。
時おり母が話してくれる、
半島からの引き上げの時の話が、よりリアリティを増す感じです。
2冊目の、「西洋の神」は、友人の父方のお祖母さまが
書かれた本です。
石垣蔦紅 著「西洋の神」
教育分野で活躍された方で、短歌を詠み、短歌集の
ご本も出版されている才媛でいらっしゃいます。
1960年に、キリスト教伝道のお仕事をされていた
ご主人と一緒に、高知の土佐清水市に、
移り住むことになったそうです。
当時、陸の孤島と言われたその土地での、
色々なエピソードが語られていますが、
オランウータンの「スマトラ太郎」君のことを、
書かれた章が、とても印象に残っています。
1963年生に香川で生まれた私は、当時の四国の
様子や、交通事情が手に取るようによくわかります。
著者の石垣蔦紅さんは、現在98歳でハワイ在住。
最初のご主人を見送られたのち、ハワイに移住し、
73歳の時に国際結婚(再婚)なさっています。
今ほど、女性の自由が認められていなかった時代に、
戦中、戦後を通して「よくぞ生きてこられました。」
と、私の母も含めて、感謝の気持ちを伝えたいです。
つつましくて控えめな中にも強く、子供達を守り、
育ててきた女性たちです。
母なる人、皆さまに、感謝の気持ちを込めて。
それでは今日は、この辺で。
いつもお詠みいただきまして、
どうもありがとうございます。