Archive for 12月, 2020

蟹座の満月にミチカホールの演奏をお届けします

水曜日, 12月 30th, 2020

 

 

 

 

 

 

 

 

今年最後の満月、蟹座の満月ということで、

 

 

ミチカホールの満月演奏をアップしています。

 

 

今月は、オードリーヘップバーン主演

 

 

「ティファニーで朝食を」の挿入歌でありテーマ曲の

 

 

ムーン・リバーを演奏しました。

 

 

オードリー・ヘップバーンがギターで弾き語るシーン、

 

 

3拍子の静かなアルペジオが印象的です。

 

 

ヘンリー・マンシーニ作曲のシンプルで美しい曲で

 

 

近親調からの借用和音がたくさん使われていて、

 

 

その部分が月の揺れ動いている雰囲気にピッタリです。

 

 

原曲は「Fメジャー」、アルトの音域でしっとりと

 

 

歌われています。

 

 

カホ姉さんには少し低い音域だったので、3度あげて

 

 

Abメジャーで演奏しました。

 

 

借用和音には色々ありますが、ムーンリーバーでは、

 

 

平行調(Fm)の和音がたくさん使われています。

(Key「 C」なら、平行調はKey 「Am」)

 

 

そのことも、この曲はメジャーkeyの曲なのに、

 

 

どこか憂いがあって儚い感じがするのは、

 

 

この借用和音(Fm)の響きのおかげです。

 

 

もうひとつ、注目した箇所があります。

 

 

それは ‘ふわっ’ と浮き上がるような気持ちになる

 

 

コード進行があります。

 

 

Aメロの後半、平行調のFmからさらに3度上のAb7

 

 

をへて4度上のDbからGb7へゆく部分です。

 

 

このGb7というコードは、Abメジャーkeyからすると

 

 

とても遠い調で、普通は出てこない音です。

 

 

特に、クラシックの古典音楽には、まず出てこない音。

 

 

わかりやすく「Cメジャーkey」で書くと、

 

 

「ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ド」

 

 

この「シ」がフラットした「シb」の音に

 

 

立ち上がる(Bb7)セブンスのコードです。

 

 

ハ長調の音階の「シ」の音が半音下がった音からなる

 

 

ドミナントのセブンスコード、ということは、

 

 

半音下がったドミナントのセブンスコード

 

 

とも言えますね。

 

 

 

シンプルな曲、という印象なのに、さらっと通過すると

 

 

一瞬、「あれっ?」と思うけど、気のせいだったかな。

 

 

この遠い調(実は半音下)の和音の響きです。

 

 

これが、月の光に照らされて、

 

 

自分を見失ってしまうような、

 

 

「あれっ、私、今、どこにいるのかな。」

 

 

という戸惑う感じになるのですね。

 

 

いやはや、ヘンリー・マンシーニの音のマジック、

 

 

素晴らしい作曲家です。

 

 

 

ミチカホールの「ムーン・リバー」

https://www.facebook.com/michikahorl/

 

 

 

今月も楽しんでくださったら嬉しいです。

 

 

そして、

 

 

今年も、ご視聴くださって、どうもありがとうございました。

 

 

満月演奏、来年も、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

ミチカホールのCDも販売しています。

https://www.michikahorl.com/pages/2786300/discography

 

 

 

それでは今日は、この辺で。

 

 

いつもお読みいただきまして、

 

 

どうもありがとうございます。