クセナキスと日本-東京公演に行ってきました
日曜日, 6月 6th, 2021
きのうは「クセナキスと日本」東京公演に行きました。
ミチカホールのライブでいつもお世話になっている
打楽器奏者の東廉悟さんがパーカッションオーケストラの
一員として出演していたのです。
会場となったのはめぐろパーシモン大ホール
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ロビーにて
座席の背もたれが半リクライニング方式になっていて、
リラックスして演目を楽しめるホールでした。
天井から吊り下げ式の音響反響板が、生音を豊かにする
という特徴の音響の良いホールでもあります。
コロナ禍もものともせず行われた公演の演目は、
現代音楽の作曲家ヤニス・クセナキスの打楽器の作品
「ルボンと舞」、「18人のプレイアデス」。
ルボンと舞は、打楽器と能舞、という異色の作品で、
能 =「静」、打楽器 =「動」のコントラストが特徴です。
18人のプレイアデスは、4章からなる組曲で構成されていて、
演奏の順番は奏者に任せる、というもの。
1章 -(総合)*全員の演奏
2章 – (金属) *ジクセン(鉄琴)というクセナキスの創作楽器。
バリ島の民族音楽、ガムランに使われる音階に似ている。
3章 – (鍵盤)*マリンバとビブラフォン
4章 – (太鼓)*大太鼓、タム、ティンパニなど
この打楽器オーケストラの楽曲は、演奏困難な難曲と
言われています。
日本のトップクラスの若い演奏家のみなさんによって、
生演奏で聴くことができたのは奇跡に近いと
感じました。
木、金属、皮、地球にある自然の素材からは、様々な
周波数が繰り出され、クセナキスの芸術家としての感性が
今日の日本の演奏家によってかたちとなって蘇る、
これこそは、私にとって究極のサウンドヒーリングで
あったのです。
調律も自由、音階も自由、発声方法や演奏形態、
そして記譜法(楽譜)も自由なのですね。
現代(前衛)音楽、特に打楽器作品に触れると、
そのことを思い出させてくれます。
クセナキスは作品に、能、琴、三絃(邦楽の三味線)、
尺八を取り入れるなど、アジアの伝統芸能に
興味があったことを知ることができたのです。
きのうは銀河暦の私の誕生日でもありました。
「赤い自己存在の空歩く者」
渋谷に行けば、緊急事態宣言に反旗を翻して
通常営業のお店もあり、思いがけずの祝杯を
あげることもできて、久しぶりの外食と
貴重な瞬間に立ち会えて幸せな1日となったのです。
学生時代によく聴いた、現代音楽の作曲家の作品
久しぶりにまた聴いてみたくなりました。
シュトックハウゼン、オリビエ・メシアン、リゲティ、
ブーレーズ、ション・ケージ、ルチアーノ・ベリオ。
偉大な芸術家たちに感謝しつつ。
それでは今日は、この辺で。
いつもお読みいただきまして、
どうもありがとうございました。