祝!WBC優勝、侍ジャパンと「君が代」
久しぶりにこんなに野球で感動した。日韓の決勝戦をばっちり開会式から観戦したのだ。さて、開会式で演奏された「君が代」について。エンジェルスキー・(スター?)スタジオ・オーケストラの生演奏による日韓両国、それにアメリカ国歌の演奏であったのだが、わたしの耳を捉えたのは、その「君が代」のオーケストラアレンジだ。オリンピックなどでよく耳にするバージョンとは少し違っていた。オリンピックで演奏される方は、弦のユニゾンを中心に、シンプルなものだが、この日のバージョンは、ワールドベースボールクラシックスバージョンとでもいうべき編曲がなされていたのである。
曲の冒頭はオリンピック版と同じようにシンプルにはじまるが、途中から和音がつけられ、バイオリンソロとおもわれるパートによって演奏される部分は、胡弓を彷彿とさせる、ポルタメントがたっぷりかかった情緒あふれるアレンジになっていたのである。
これは私の想像なのだが、多分米国のアレンジャーによる編曲だと思う。というのもそのバイオリンソロの胡弓ぽい部分が、西洋からみた日本のオリエンタルなイメージを彷彿とさせていたからである。日本人による「君が代」の編曲であれば、こんなにポルタメントの多い演奏にはならないよー!!と素直に思ってしまったのだ。とはいえ、途中から膨らむ和声進行には、この5音音階でできたシンプルな「君が代」のメロディーに西洋エッセンスの混じった対旋律がからんでなかなかセンスの良いものであったし、わざわざWBC用に編曲して演奏してくれたのも嬉しいではないか。
というわけで、はらはらどきどきしながら、この歴史に残る素晴らしい試合をLIVE観戦できたことは、なにか、希少オーケストラ&名指揮者の、しかも歴史に残る名演奏、伝説のコンサートに出かけていって感動したのとよく似ていて、とっても幸せで、こういう時に人生捨てた物ではないな、、、と感じた一瞬だった。夜はもちろん、美味しい日本酒で祝杯をあげました。侍ジャパンありがとう。