New York Hell Sonic Ballet
水曜日, 11月 4th, 2009ニューヨーク・ヘルソニック・バレエ〜菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール〜の新譜だ。
1・キリング・タイム
これまでもぺぺのコンサートでは演奏されていた、7拍子のリズムが心地よき興奮をもたらしてくれる私の大好きな曲。
2・ニューヨーク・ヘルソニック・バレエ
現代音楽風。菊地さんの点描ソプラノサックスが素敵。ハープとチェレスタの音色の絡まりが、不思議な色彩を放つ美しい宝石のような曲。
3・アリア 私が土の下に横たわる時からオペラ「ディドとエアネス」より
美しいパーセルのアリア。これに南米のパーカッションがからむと、夢の世界から現実へ引き戻され、一瞬自分がいまどこにいるのかわからなくなる、デジャブにあったようなクラクラするところが良い。
4・行列
菊地成孔の新境地。9分に及ぶ大作だ。前半のオペラの序曲ともいえる部分からはじまり、いよいよ登場したオペラの歌唱。歌唱がひととおり披露されたところで、始まるサックスのフレーズ。一瞬、違和感を覚えるが、そのすぐあとには独特の雰囲気になり、その違和/調和、の感覚をもう一度味わいたいと感じる。
5・儀式ー組曲「キャバレー・タンガフリーク」より
現代音楽風からはじまり〜3拍子のピアノとハープのミニマルなフレーズに移り変わり、ポリリズムになり、そこに、変拍子の春の祭典風なリズムの刻みが入り曲の終盤まで一気に突き進むところは圧巻だ。
6・時さえ忘れて
この中性的なヴォーカルの質感。聴くたびに、自分が女だったんだ、ということを思い出させてくれます。前々から思っていたけれど、菊地先生、はやくヴォーカルソロアルバム出して下さい。
7・導引
この音楽は、現代の雅楽。こういう音楽はもっと世界で聴かれるべきです。
8・嵐が丘
映像が浮かぶ上に、この音楽でフランス映画が一本とれそうな勢いの極めて芸術的価値の高い前半からはじまり、菊地さんのスキャット&ペペの魅力満載のオーケストレーションが施されている部分に突入する後半。このアルバムのキラー・チューンですね。脱帽です。
9・暗くなるまで待って
菊地先生のウィスパーヴォイスは毎日寝る前に聴きたいですね。ブランデーかワインを飲みながら。こんなにセクシーな歌を歌うのに、時々、東大やら芸大で講義をしているなんて、信じられますか?
なんといいましょうか、、、すっかりやられてしまいました。
しばらく菊地熱に浮かされそうです。
、、、さて、気を取り直して、お仕事の告知です。
11月18日(水)
「時々迷々」第14話「301号室」
NHK教育テレビ:午前10時〜10時15分放送
の劇伴音楽を担当しました。
生まれて初めて、生身の人間に音をつける作業、ゲームとはまた全然違っていて新鮮でした。片桐はいりさんが毎回レギュラー出演していて、子供さんたちの自然な演技が見どころです。
再放送:
11月20日(金)午前10時〜
11月25日(水)午前10時〜
11月27日(金)午前10時〜
それでは今日は、この辺で。