この一ヶ月

ちょうど一ヶ月前の今日、3月11日、私はずっとテレビの前から離れることができなかった。震災報道も原発報道がどんどん深刻さを増して行き、政府のうろたえぶりが、枝野官房長官の表情や額の汗などで如実にわかる。何か隠してるな、、、。

私は普段通りの生活だった。コンピューターの前で仕事をし、どらえもん募金をし、たまには飲みに行き、買いだめはせず、小島文美原画展に行き、震災前から決まっていた沖縄旅行もキャンセルせず予定通り行って来た。

違うのは、ニュースを見るたび鼻の奥がツーンとなり、地デジでクリアになった画面が滲むことしばしばで、ほとんど泣かない日はなかっただろう。沖縄に居た3日間を除いては。いや、一回だけ泣いた。ひめゆりの塔資料館に行き、おばあ達の語る話と、当時の戦時のビデオを見た時だ。解散を言い渡された女学生たちは、着のみきのまま戦火の中を逃げた。捕虜になるときは自決するよう教育されていた彼女たちは、日本兵をみつけたら手榴弾をもらったりして次々と命を終わらせていった。

自決することができずに捕虜になったひとりのおばあが語っていた「米兵は、人間扱いしてくれた。こんなことなら防空壕に置いて来た怪我した友人を無理にでも連れてくればよかった。」という話で、私の涙腺は最大に緩んだのだ。

こうして書いている最中にも強い揺れがあり、思わずテレビをつけた。福島第一原発1、2、3、号機ではせっかく復旧した外部電源がまた落ちて、給水が中断している!!!また燃料棒が露出するのか!!!今後日本の発電はどうなるのだろう。

移動の機中で読んだ立花隆氏と堺屋太一氏の対談の中から一部を紹介しよう。

今、東電と共に批判を受けている東芝(福島原発の発電機を開発)が、パーソナル原発というのを開発していて実用化のめどが立っているらしい。東芝の小型原発は、ビル・ゲイツが関心を示したと報じられたこともあり、立花氏は「ビル・ゲイツは巨大コンピュータの世界に小型パソコンを導入して大儲けした男だから、小型、安全、パーソナルな原発の可能性が見えている。今、世界に脱原発の声が高まりつつあるが、完全脱原発はエネルギー的に不可能。今から化石燃料に戻るのは決して正しい選択ではありません。これを機に日本は次世代小型原発の安全性をアピールして世界市場の制覇を狙うべき。」と語っている。(週刊文春4月7日号)

それでは今日はこの辺で。

小島文美原画展の後薄暗い銀座でぶらりと入ったスペインバールのオードブル9種盛り

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ちゅらうみ水族館のおさかなたち

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