シネマ歌舞伎「阿弖流為」

シネマ歌舞伎「阿弖流為」を観ました。

 

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阿弖流為とは、平安時代初期、蝦夷(エミシ)の

指導者。

 

大和朝廷の蝦夷討伐の物語です。

 

舞台や小説、大河ドラマにもなっています。

 

原作は、中島かずき「阿弖流為」
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朝廷から、蝦夷討伐を命ぜられた征夷大将軍、

坂上田村麻呂。

 

田村麻呂と阿弖流為の、敵味方ではあるが、

どこか、通じるものがあり、

友情にも似た感情が芽生え、互いを、

認め合います。

 

魂、輪廻転生を信じるとして、大きな俯瞰で

物事をみてみましょう。

 

阿弖流為と田村麻呂は、

今生では、闘う運命であるが、

魂レベルでは、お互いを認め合う

同志のような存在です。

過去生で、何度も同じ時代に

生まれています。

 

阿弖流為は、敵ながら、考え方や、その人柄に

親近感を覚え、田村麻呂を信じて、

京にのぼり、処刑されてしまいます。

 

阿弖流為は、今生では、信じる心、

が試されていて、そのことが、

彼の魂の成長に欠かせない

ものだったのです。

 

一方、田村麻呂も、信じていた叔父

に裏切られ、苦悩の道を歩みます。

 

田村麻呂に課せられていた課題は、

許す、ということでしょうか。

 

許す、ということは、自分を許す、

ということも含まれています。

 

さて、

昔の戦いでは、

 

先兵どうしは、敵と味方で気持ちがわかる

のですね。

 

家族や愛するものがいます。

 

でも、生きて帰れるのは、どちらかだけ。

 

そうした時に「祈り」がうまれるのだと

思います。

 

おたがいを思いやる気持ちですね。

 

家族の大切さは、

誰にとっても一緒ですから。

 

こうして死ななければならない縁

というのがありますけれども、

せめて、

いつかは、このような戦いのない世界、

動物も人間も、仲良く暮らす世界に

なってほしいと、

負けて死んで行くほうも、

勝ち残って生きるほうも、思うのです。

 

動物も、と、書いたのは、動物が

脇役で、出演するからです。

 

ネタバレになるので、これ以上は

書かないようにしますね。

 

動物のシーンは、

わたしの、一番の涙腺が緩んだポイント、

と書くに留めておきます。

 

 

 

夏至をすぎて、

スピリチュアルの世界では、統合の時代、

といわれています。

 

陰と陽、駆逐された側と、駆逐した側、

さまざまなものが、統合されて、新しい

時代がはじまるのです!

 

大河ドラマ、真田丸もその例ですね。

 

負けた側だけれども英雄。

 

敗者となって、歴史の陰にかくれているもの、

彼らの存在があるからこそ、こうして

現代に続く歴史があるのです。

 

そんな今だからこそ、観たい物語。

 

シネマ歌舞伎「阿弖流為」

 

市川染五郎はじめ、

中村勘九郎、中村七之助。

華麗に剣を操る舞姿は、

歌舞伎ファンでなくとも充分楽しめる

エンターテインメントです。

 

 

田村麻呂の姉役、叔父役の、

ある意味、悪役の俳優陣の演技が

光って、凄みがあり、

伝統芸能の深淵に触れることができました。

 

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衣装、音楽、照明、セット、

どれも素晴らしかったです!

 

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大変おすすめです。

東京では、築地の東劇で、29日まで

上映されます。

 

それでは今日は、このへんで。

 

およみくださり、

どうもありがとうございました。

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