ミュータントニンジャタートルズ-ゲームボーイ版
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ゲームボーイ版「TMNT」
ここのところゲーム音楽についてのインタビューを
受けることが多くありました。
先日、Facebookのメッセージを通して依頼があり、
日本語で答えても良いとのことでしたので、遠い昔の
記憶を辿りながらメールインタビューに返信しました。
ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズは
1984年にミラージュ・スタジオから出版されたアメコミ
を原作とするアニメシリーズ、および作中に登場する
グループの名称です。
略称は「TMNT」もしくは「忍者タートルズ」、
「ミュータント・タートルズ」と呼ばれています。
米国では映画化されて人気のあったコミックです。
取材を受けるにあたり、はじめに行ったのはこのゲームの
動画を見つけてゲーム画面と音楽を聴くことでした。
検索すると出てきました。
ミュータントニンジャタートルズ【ゲームボーイ版】(動画)
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1990年発売のゲームですから、1989年頃に
制作に携わっていたことになります。
入社2年目、今から30年以上も前のことになります。
確認しないと、その頃一体、自分がどんな曲をつくって
どのような音源で制作していたのかも忘れているのです。
幸いなことに、動画を見ているうちに思い出しました。
確かに自分の作った曲で、ゲーム内容にも覚えがあります。
初代のピンク色の大きなゲームボーイ機で、
次々に記憶の扉が開き、懐かしさがこみ上げてきます。
当時使っていた打ち込みのマシーンはRolandのMC-500
だったと記憶しています。(たぶん)
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RolandのMC-500
電卓のような外観が特徴です。
その後すぐにパソコン用の音楽制作用ソフトが発売されました。
ロジック、ヴィジョン、キューベースなどなど。
DTM(デスクトップ・ミュージック)時代の始まりです。
さて、話が逸れましたが、その当時のコンシューマーの
ゲーム機は最大同時発音数が3音です。
「ド」「ミ」「ソ」と一度に鳴らしたら終わりです。
メジャーセブンの音は、どれか抜いて鳴らすか、
アルペジオにしなければ表現できなかったのです〜。
しかもゲーム中のBGMは効果音を鳴らすので、
メロディーとべース以外のパートは、効果音がなるときは
強制的に消されてしまう仕様でした。
ほとんどベースとメロディーの2パートでできていた曲
とも言えるのです。
別にノイズパートがあったかな?
その辺の記憶は曖昧なので置いておきましょう。
その頃のゲームはオリジナルを作るよりも米国で流行った
アニメや映画のコンテンツとライセンス契約を結んで
ゲームにする ということがよく行われていました。
そんなわけで、ライセンス料を支払わなければならず、
開発に時間をかけることができないせいか、締め切りが
早かった記憶があります。
1ヶ月半〜2ヶ月くらいで1本のゲームソフトを開発して
いたのではないかしら。
動画を見て驚いたことには、ゲームボーイの画面は液晶で、
なんとモノクロ!
そうでした、色はついてなかったのです、驚きの事実です。
そんなに短い期間で作ったゲームなのに、画面を見ていても
飽きないし、今遊んでも十分面白いゲームでした。
プログラマーをはじめとしたコナミの制作チームは
優秀だったんだなぁ、 、 。
それでは今日は、この辺で。
いつもお読みいただきまして、
どうもありがとうございます。