Tezuka
「人間を幸福にしない日本というシステム」
題名もうろ覚えだったが、検索するうちに探し出した。1994年に単行本ででたばかりで書店で平積みになっていたのを過激なタイトルに惹かれて購入したのだ。そして、2000年に文庫化され、訳も新しくなったものがあると知り、どうしてももう一度読みたくなって再び購入。
やはり当時読んだ者と同じ本だった。この本は、いろんな人に影響を与えていて、きっと橋下さんや古賀さんも読んだろうなー、とおもっていたら、あとがきのところに管直人さんも愛読していたとのこと。
私も、内容はほとんど忘れていたが、当時書かれていた内容で、著者が危惧していたことが、社会で現実のものとなり、それで私も思い出したのだと思う。
皆さんも感じていると思うが、今年〜来年にかけて日本のしくみが大きく変わるような予感はしている。
とはいえ、すぐには変わらないので、時々暗澹たる気持ち閉塞感に満ち満ちて陰々滅々となることもあるのだー。
でも世の中よくできていて、そういう時は、素敵なミュージカルや本に出会ったりするものだ。
「テツ”カ」は、手塚治さんの作品をミュージカルにしたもので、とっても素晴らしかった。琴、民族太鼓、ホーミーも含む秀逸なアジアの歌唱、打ち込みを駆使した壮大なオーケストラサウンドやクールなビートサウンド。
中でも私の琴線に触れたのは、オープニングとエンディングに流れたプリペイドピアノ風の鉄腕アトムのテーマ。この日本人が聞き親しんだこのテーマに、このアレンジを提案した人は、アトムの存在のはかなさ、悲しみのようなものをとってもよく理解していて泣きそうになりました。
そして劇中に使用されていた日本民謡が宝石のような美しい和音で奏でられる場面は、まるでフランスの貴族が羽織る絹の織物のようでした。
さて、「人間を幸福にしない日本というシステム」を読み返し、やっぱり、、、としょんぼりし、橋下さん&古賀さんの本とのつながりを感じつつも、システムが変わるのにまだまだ時間がかかりそうでどよーんとしていたところ、元気の出る本に出会った。
「グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ」糸井重里監修
「だから、僕らはこの働き方を選んだ」ダイヤモンド社
こういう出会いがあるので人生捨てたもんじゃないぞ。
それでは今日はこの辺で。