私が影響を受けた音楽-その2

 

 

 

 

 

原題の「Jeux d’eau」は噴水の意味

 

 

 

関東地方も梅雨入りしました。

 

 

涼しくて良いですが、じめじめすぎるのも

 

 

よろしくないので、

 

 

適度に晴れて欲しいですね(^^

 

 

さて、

 

 

昨日の続きです。

 

 

高校時代のクラスメートから渡されたバトン、

 

 

「これまでの人生の中で、もっとも影響を

 

 

受けた音楽は何ですか?」

 

 

今日は、

 

 

2曲目、ラヴェルのピアノ曲「水の戯れ」

 

 

について書きますね。

 

 

この曲は、

 

 

大学に入ってから影響を受けました。

 

 

坂本龍一さんの音楽に憧れて

 

 

作曲科に入学し、コンピューターで作る音楽が

 

 

好きだった私は、

 

 

電子音楽研究室、というゼミも選択して、

 

 

受講していました。

 

 

そこで、シンセサイザーとコンピュータを

 

 

使って、

 

 

色々な音を出す研究をしていたのです。

 

 

一方、ピアノ演奏の方は、

 

 

「水の戯れ」を弾いてみたい、と思って、

 

 

楽譜を買って挑戦してみるも

 

 

あまりの難しさにすぐに断念しました・泣

 

 

それならば、ということで、

 

 

当時のゼミ研究室にあった、「MC-4」

 

 

というローランドの電卓のようなシーケンサー

 

(シーケンサーとは、音符の長さと高さを

 

 

電卓のように打ち込んで音を鳴らす機器)

 

 

に打ち込んで「水の戯れを」自動演奏させて、

 

 

自分が演奏したような気になる、という

 

 

屈折した青春時代の思い出と

 

 

結びついている曲でもあります。

 

 

 最初の部分を打ち込んで、

 

 

ドキドキしながら、再生ボタンを押しました。

 

 

ところが、

 

 

シーケンサーの演奏する「水の戯れは」

 

 

テンポの揺れが全くなくて、無味乾燥でした。

 

 

その頃よく聴いていた、フランスのピアニスト、

 

 

ヴラド・ペルルミュテールのレコードの演奏とは

 

 

全然違った風に聞こえました。

 

 

それもそのはず。

 

 

音符ごとの強弱や、テンポの揺れ、

 

 

打鍵のニュアンスなど、細かな情報が

 

 

全く入力されていないのですから。

 

 

そんなわけで、

 

 

4小節くらい打ち込んだところで、

 

 

やめてしまいました。

 

 

ピアノを習っていると、よく先生から、

 

 

「粒を揃えて弾きましょう。」と

 

 

言われます。

 

 

が、本当に、一分の狂いもなく

 

 

粒を揃えると、こうなるのだ、

 

 

ということがわかって、

 

 

それはそれで面白い発見でした。

 

 

ですから、話は逸れますが、

 

 

音符データだけを正確に打ち込んだ、

 

 

無味乾燥なデータを、

 

 

より自然に、より人が演奏したように

 

 

聴こえるよう、ゆらぎのデータを入れる、

 

 

このデータ入力のさじ加減が、

 

 

コンピュータで作る音楽の仕上がりを

 

 

大きく左右するというわけなのです。

 

 

 

というわけで、

 

 

「水の戯れ」(モーリス・ラヴェル)

https://www.youtube.com/watch?v=zp6Mwt27yZg

演奏:辻井伸行

 

 

辻井さんの演奏、素晴らしいです!

 

 

 

それでは今日は、この辺で。

 

 

いつもお読みいただいて、

 

 

どうもありがとうございます。

 

 

 

 

 

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